ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスター

ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスター

BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY HD Remaster

開発: Square Enix発売: Square Enix¥4,950

PlayNext レビュー

「次のターンで大逆転できるかもしれない」——そのスリルを味わい続けたくて、気づけば深夜2時になっている。ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスターは、そういう種類のRPGだ。ターン制コマンドバトルという古典的な形式に、「ブレイブ」と「デフォルト」という二つのボタンを加えることで、戦略の深度をまったく別の次元へと引き上げている。 このゲームの核心は、ターンを借りるか貯めるかという判断の連続にある。「ブレイブ」を選べば同じキャラクターが連続で4回行動できるが、次のターンは動けなくなる。「デフォルト」で防御に徹すればターンポイントを蓄積し、後から一気に解放できる。たった2つのボタンが、すべての戦闘に即興の読み合いをもたらす。ボスが次のターンに強力な全体攻撃を放つと読んだなら全員でデフォルト。敵が無防備な瞬間を察知したなら4連続ブレイブで畳み込む。この緊張感は、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのような従来型コマンドRPGとは明確に異なる体験だ。FFXのCTBシステムに近い戦略性がありながら、より積極的なリスクマネジメントを求めてくる。 ジョブシステムもこのゲームを語るうえで外せない。シーフ、ナイト、黒魔道士といったクラシックな職業から、本作独自のアビリティを持つジョブまで24種類以上が用意されており、メインジョブとサブジョブを自由に組み合わせられる。「白魔道士にナイトのアビリティを持たせて盾役も兼任させる」「魔法剣士に時魔道士のスピードを足して行動回数を稼ぐ」——そんな自由なビルドが低コストで試せるため、育成の試行錯誤が苦になりにくい。パーティ編成を考え始めると、攻略動画を見るよりも自分で実験し続けたくなる中毒性がある。 ビジュアルはHDリマスターによって画面解像度と一部テクスチャが向上しており、もともと3DS向けに作られたオリジナルの繊細なイラストスタイルが現行モニターで映えるようになった。美術監督・吉田明彦によるキャラクターデザインは、光と影を強調した独特の絵画的タッチが特徴で、アニメ調でもリアル系でもない唯一無二の佇まいがある。フィールドは立体的なジオラマ風で、街並みや自然の景色に小さな書き込みが多く、歩き回るだけで世界の密度を感じられる。音楽は植松伸夫が手がけており、オーケストラと民族音楽が融合したサウンドトラックは戦闘のテンションを高めつつ、フィールドでは旅情をかきたてる。音量調整がキャラクター・BGM・効果音と細かく設定できる点もありがたい。 物語は、四つのクリスタルを封印する「ウィンド」「ウォーター」「ファイア」「アース」の巡礼という古典的なRPGの構造から出発する。しかし本作がユニークなのは、その「古典」を意図的に引用しながら、それを裏切ることで物語を動かす点だ。序盤は正統派ファンタジーとして安心して楽しめるが、中盤以降に積み上がってきた物語が大きく傾く瞬間がある。ネタバレは避けるが、「よくある話」だと思って進めていたプレイヤーほど、その転換に息を呑むことになる。メインキャラクターは4人で、旅の目的を持ちながらも、それぞれの背景と感情がエピソードとして丁寧に描かれている。過去作との比較でいえば、FFIVやFFVに近い「パーティの絆を通じて語る冒険譚」の系譜に連なりつつ、より自己言及的な構造を持っている。 クリアまでのプレイ時間はメインルートのみで40〜50時間、ジョブをコンプリートしサブイベントを回収しようとすれば80時間を超えることもある。エンディング分岐があり、真のエンディングを見るためには特定の選択をしながら周回に近い行程を踏む必要がある。このゲームの後半構造は賛否が分かれるところで、同じようなダンジョンを繰り返す展開に根気を要するシーンがある。ただしHDリマスター版では戦闘速度の倍速設定やエンカウント率の調整機能が追加されており、ストレスを大幅に緩和できる。「昔やっていたが後半で止まった」というプレイヤーにはむしろこちらで再挑戦することを勧めたい。 万人向けとは言いにくい側面もある。まずジョブコンプを本気で目指すと、ひたすらジョブポイント稼ぎが必要になる時間が生まれる。これが苦手なプレイヤーには単調に感じるかもしれない。また物語後半の展開は「理解」と「受け入れ」の間に距離がある構造で、納得して楽しめるかどうかは人による。さらに戦略性が高いぶん、ボス戦でのビルド選択を誤ると詰まることがある。フライト感覚で進みたいプレイヤーには難易度設定でイージーを選ぶことを推奨する。 古典的なコマンドRPGへの愛着があり、システムに深く潜っていくタイプのプレイヤーにとって、本作はここ数年で最も手応えのある選択肢のひとつになる。ブレイブ&デフォルトの戦略を突き詰めたいなら、40時間が呆気なく過ぎるだろう。一方で、オープンワールドの探索やアクション性を重視するプレイヤーには向かない。「ターン制RPGは古い」と思っている人に、その認識を覆すだけの密度と革新性がこの一作には詰まっている。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 53時間

とあるイベントでボタンを連打する必要があるのですが、シナリオの性質も相まって後半くどく感じるかも。それ以外はおおむね満足で特に詰まることなく真章クリアまで駆け抜けられました。 メニュー画面のエアリーがうざ可愛い。

👍プレイ時間: 12時間

攻略見ずに進行中。 街中の会話でいちいち動作するので引っかかる感じが気になる。 パーティーチャットも遅くて、気が短い人にはダメかも。 フレンド20人いないとキツイ。 あとはミニゲームがメンドクサイ。 愚痴ばかりだけれども、やめる気はいまのとこなし。

👍プレイ時間: 64時間

3DSの時にやり込んだので懐かしくて再度購入。 実績は収集系だけ残ってますが、48時間程でクリアー。 BGMやストーリーだけでも十分お勧めに出来ると思います。 マイナスとしてはやはり当初から思ってましたが一部ボイスの違和感くらいでしょうか。。。 後は戦闘難易度が人に寄っては高く感じられるかもしれませんが難易度で特に差は無いので変更すれば良いかと。 自分の環境なのか黄泉送り等で拘束で連戦してる時に2度程クラッシュしました。 他は概ね満足しているのでお勧めです。

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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