Nova Roma ノヴァ・ローマ

Nova Roma ノヴァ・ローマ

Nova Roma

開発: Lion Shield発売: Hooded Horse¥2,384

PlayNext レビュー

ローマを「統治する」のではなく「生き延びさせる」ことの難しさ――Nova Romaが問いかけてくるのは、まさにその一点だ。都市建設ゲームと聞けば、資源を集めて建物を建てて人口を増やす、という定型のループが浮かぶだろう。しかしこのゲームでは、神々の機嫌、法の制定、市民の不満、複雑な供給網が同時に絡み合い、プレイヤーは常に何かの綱渡りを強いられる。「帝国を築く」という豪快なコピーの裏に、細かい管理と判断の積み重ねが隠されている。 ゲームプレイの基本は、ローマ風の都市を一から育て上げることにある。食料・木材・石材といった基礎資源の確保からはじまり、農地の配置、道路網の整備、住宅地と工業地区の分離など、都市計画の基本をこなしながら進める。ここまでは他の都市建設ゲームと大差ない。だが本作の個性が出てくるのは、供給網の設計だ。ただ建物を建てるだけでは物資は届かない。倉庫の位置、運搬人の確保、生産と消費のバランスを丁寧に組み立てなければ、どこかで詰まりが生じる。特に序盤は資源が慢性的に不足し、何かを優先すれば何かが後回しになる。この「選択と妥協のせめぎ合い」こそが、Nova Romaの中核にある手触りだ。 神々への信仰システムも見逃せない要素だ。ジュピター、マルス、ケレースといったローマ神話の神々が、それぞれ異なる恩恵や罰を持っており、神殿の建設や祭礼の実施によって機嫌を保つ必要がある。これを怠ると作物が不作になったり、市民の士気が下がったりと、都市全体に悪影響が波及する。信仰管理は資源管理とは別軸のプレッシャーとして機能しており、単純な数字ゲームにならない奥行きを生んでいる。 法の制定システムも面白い。元老院を通じてさまざまな法律を可決できるが、全ての法が市民全体に歓迎されるわけではない。農民に有利な法は商人の反感を買い、特定階層の支持を上げれば別の階層の不満が積もる。どの勢力を優先するかという政治的な判断が、都市の発展方向を左右する。この要素は、Anno 1800やCities: Skylinesには存在しないユニークな機能で、純粋な経済シミュレーションとは異なる緊張感をもたらしている。 ビジュアルは古代ローマの世界観を丁寧に再現しており、石畳の広場、列柱が並ぶ神殿、赤茶けた屋根の住居が並ぶ都市景観は見ていて飽きない。早期アクセスらしく細部の作り込みはまだ途上だが、都市が拡大するにつれて俯瞰マップがにぎやかになっていく様子は素直に気持ちいい。BGMはラテン的な弦楽器を基調とした荘厳な音楽で、長時間プレイしても耳障りになりにくい設計になっている。 似たジャンルのゲームと比べると、Pharaoh: A New Eraに最も近い感触がある。供給網の細かさ、宗教システムの存在感、市民の階層管理など、構造的に重なる部分が多い。ただNova Romaはより現代的なUIを持ち、初心者が最初の壁を越えやすい工夫がある。一方でCaesar IVよりはやや軽量で、The Settlers系の「見ていて楽しい交易ループ」を好む層にも刺さりやすい。Banished系の過酷なサバイバル感はなく、適切なペースで成長を感じられる点も好印象だ。 プレイ時間の目安は、チュートリアルを含めた序盤の把握に3〜5時間、一つのシナリオをひと通りクリアするまでに10〜20時間ほど見ておくといい。早期アクセスの現時点ではコンテンツ量はまだ限られており、エンドコンテンツや無限モードの完成度は今後のアップデートに期待する段階だ。周回要素としては、難易度変更やマップ違いでのリスタートが用意されており、システムへの理解が深まると大幅に効率よく都市を育てられるようになるため、2周目以降はまた違った楽しみ方ができる。 注意点として、早期アクセスゲームであるため、バランス調整が頻繁に変わる可能性がある。翻訳の品質は全体的に安定しているが、ゲーム独自の用語が一部わかりにくい箇所もある。また、供給網の詰まりに気づかずに都市が崩壊するという体験は初見では必ず起こるため、こまめなセーブは必須だ。「いつでもセーブ可能」なのはそういった意味で非常にありがたい設計と言える。 こういう人には強くおすすめできる――古代ローマの世界観が好きで、資源管理や物流パズルに熱中できるタイプのプレイヤー。Pharaoh系の都市建設が好きだが、もう少しモダンなUIで遊びたいと思っていた人。政治的な判断が都市の行く末を左右するゲームに新鮮味を感じる人にも刺さるはずだ。逆に、ストーリー主導のゲームや爽快なアクションを求める人、細かい数字管理に疲れを感じやすい人には向かない。また、完成版を待ってから遊びたいという姿勢の人は、早期アクセスの現時点では手を出さず、正式リリースまで様子を見るのが賢明だろう。 古代ローマという舞台に新しいシステムを掛け合わせたNova Romaは、ジャンル好きにとって期待値の高い一作だ。早期アクセス段階でもコアの面白さはしっかり伝わってくる。神々と市民と元老院、三つの顔を同時に立てながら帝国を維持する緊張感は、他のタイトルでは味わいにくい体験だ。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 45時間

PV通りの完成度 面白いのは面白い ただ、なんでだろうな、水流管理がコンテンツのメインでもあると思うんだけど、楽しいより煩わしさや面倒くささがちょっと強いかも 巨大ダムを作っても修理施設を向こう側におかないと壊れるし となると向こう側にインフラ整えないといけないし 某ビーバーゲーでは感じなかったストレスがある

👍プレイ時間: 4時間

ベーシックな街づくりゲーム。 ANOシリーズから、労働者の出勤距離と、必要需要をかなり緩和したシステム。 戦争要素は敵AIが単調+被害が少ないので、面白みがなく放置でも良いかも。 ビジュアルは、チェスみたいなグラフィックキャラが、家と労働施設間を行き来するだけなので、ビジュアル重視の人には厳しめ。 ただ、大きなストレス要素もないので、適度に楽しめる。

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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