Rust

Rust

開発: Facepunch Studios発売: Facepunch Studios¥2,300
アクションアドベンチャーインディーMM(Massively Multiplayer)RPG

Steam レビュー

やや好評

PlayNext レビュー

裸一貫、石ころ一つから始まる。それがRustの出発点だ。スポーンした瞬間、プレイヤーは何も持っていない。着ている服すらない。周囲には見知らぬプレイヤーたちがいて、彼らもまた同じ状況から這い上がろうとしている——あるいは、すでに這い上がった者があなたに狙いを定めているかもしれない。Rustが他のサバイバルゲームと根本的に異なるのは、最大の脅威が自然でも動物でもなく「人間」であるという点だ。このゲームにおける緊張と興奮の9割は、他のプレイヤーとの駆け引きから生まれる。 ゲームプレイの基本的な流れはシンプルだ。石や木を拾い、道具を作り、シェルターを建て、食料を確保し、より強い装備を目指す。最初の30分は「チュートリアルの洗礼」とも呼べる時間で、岩を拾って殴り、木を集め、小屋の基礎を置く瞬間の達成感は格別だ。しかしその直後、足音が聞こえてくる。振り返れば、フル装備の古参プレイヤーが銃口を向けている。「KOS(Kill On Sight)」——見かけたら問答無用で殺す——これがRustで最も一般的なプレイスタイルだ。理不尽に思えるかもしれないが、これこそがRustの本質的な面白さの源泉でもある。 建築システムはこのゲームの大きな柱の一つで、木材・石材・金属・高品質金属と段階的に素材が強化され、拠点の堅牢さが上がっていく。ドアにはコードロックや鍵が必要で、隙間から射撃される「ドアキャンプ」対策として二重扉構造にするなど、建築は純粋なサバイバルと同時に防衛設計のパズルになる。研究台と設計図のシステムも奥深く、ランダムドロップした武器や道具を研究してクラフトできるようにする「進化の過程」がある種のRPGのレベルアップに近い快感を与えてくれる。 ビジュアル面では、Unity製エンジンによるリアル寄りのグラフィックが広大なオープンワールドを彩る。砂漠・雪山・森林・廃墟となった記念碑的建造物など、バイオームが豊富で探索欲を刺激する。特に廃工場・スーパーマーケット・発電所といった「モニュメント」と呼ばれるランドマークは高品質なルートが眠っている反面、NPCの武装ガードが守っており、プレイヤー同士の激突スポットになりやすい。夜間の暗さは本格的で、たき火や明かりなしでは視界がほぼゼロになる演出が没入感を高めている。サウンドも優秀で、遠くから聞こえる銃声や足音が「誰かが近くにいる」という本能的な警戒心を絶えず刺激する。 世界観に明確なストーリーはない。Rustはナラティブを語るゲームではなく、プレイヤーたちが日々の生存劇を通じて自分たちのストーリーを作るゲームだ。「あの時、素材を分けてくれた見知らぬプレイヤーが翌日に自分の拠点を奇襲してきた」「クラン同士の全面戦争に巻き込まれ、一夜にして全財産を失った」——そういったプレイヤー生成の物語が、このゲームの本当のコンテンツだ。 似たゲームとの比較で言えば、ARKやConanと同じサバイバルジャンルに属するが、あちらは恐竜や神話生物との戦いが軸にあり、PvEでも十分楽しめる設計になっている。DayZはより写実的なゾンビサバイバルだがテンポが遅く、孤独感が強い。Rustはその中間にあって、「人間同士の生存競争」という要素が最も鋭く尖っている。序盤のクラフト体験はMinecraftに近い感触だが、常に緊張を孕んでいる点でまったく異なる体験をもたらす。 プレイ時間はフルにやり込むなら数百時間でも足りない。サーバーはワイプ(全リセット)が定期的に行われ、月1回(一部は週1回)のリセットで全員が平等にゼロからスタートする。このリセット文化がゲームを新鮮に保ちつつ、「ワイプ初日のラッシュ」という独自のお祭り感を生んでいる。エンドコンテンツ的な目標としては、全設計図の解放、大型クランへの参加と対クラン戦争、高難度モニュメントのクリアなどがある。 一方で、正直に伝えておきたい注意点もある。このゲームは初心者に対して極めて厳しい。序盤は何度も理不尽に殺され、積み上げたものを失う経験が続く。高いストレス耐性と、失うことへの割り切りが必要だ。また、毒性の高いプレイヤーコミュニティが存在することも事実で、差別的な発言や嫌がらせが全くないとは言えない。ソロプレイは常にグループより不利で、フレンドがいれば体験の質が大きく変わる点も覚えておきたい。 こんな人には強くおすすめしたい——仲間と協力してゼロから帝国を築くことに興奮を感じる人、裏切りや同盟といった人間ドラマが好きな人、PvPゲームで緊張感のある真剣勝負を求めている人。逆に、一人でのんびり楽しみたい人、繰り返しのロストに強いストレスを感じる人、はっきりした目標やクリアエンドを求める人には合わないかもしれない。 Rustは優しくない。そして美しくもない。だが「生き残った」という感覚の純度と強度において、これに匹敵するゲームはほとんど存在しない。次のワイプが待ち遠しくなる——それがこのゲームの恐ろしい中毒性だ。
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