
Darkwater
開発: Targon Studios発売: Playstack¥840
PlayNext レビュー
宇宙の深海、という言葉がこれほど似合うゲームもないだろう。異星の衛星、その厚い氷の下に広がる暗黒の海底。そこに閉じ込められた潜水艦の中で、仲間と息をひそめながら生存の糸口を探す——Darkwaterはそんな体験を、協力型ホラーゲームとして見事に成立させている。
プレイの核心は「潜水艦の指揮」という言葉に集約される。単なるサバイバルゲームではなく、艦内のシステムを管理しながら資源を探索し、同時に外からの脅威に対処するという多層的な判断を迫られる構造だ。ソロでも遊べるが、1〜4人の協力プレイを前提に設計されており、役割分担が自然と生まれる。エンジンを担当する人間、外部の状況を監視する人間、資源回収に出撃する人間——それぞれの動きが絡み合い、潜水艦が一つの生命体のように動き始める瞬間が最初の醍醐味だ。
操作感はシンプルに見えて奥が深い。インターフェースは直感的で、初めてプレイしても数分で基本操作は把握できる。ただし「わかること」と「うまくやること」は別問題で、資源の優先順位づけ、艦内の修理タイミング、探索に出るリスクとリターンの判断は、プレイを重ねるごとに洗練されていく。テンポは全体的にじっくり系で、緊張感のある静寂と突発的な混乱が交互に訪れる。長い静かな探索の後に突然怪物が接触してくる瞬間のパニックは、何度経験してもアドレナリンが出る。
敵は二種類に大別される。人間の敵船と、深海の未知の怪物だ。前者は比較的予測可能な行動パターンを持ち、戦略的な対処が通じる。後者はそうはいかない。異星の生命体らしく、その行動原理が最初は読めず、試行錯誤の中でようやく「こういう生き物なのか」という理解が生まれる。この二種類の敵の存在が、ゲームに単調さを防ぐリズムを生み出している。
ビジュアルについては、インディーゲームとして予算の制約は感じつつも、雰囲気作りへのこだわりは随所に見える。氷の下という設定から生まれる閉塞感、艦内の薄暗い照明、外の海の漆黒——光と影の使い方が上手く、ホラーとしての空気感を維持している。怪物のデザインは「深海生物の延長線上にある異形」という方向性で、過剰に派手ではないが十分に不気味だ。サウンドデザインはこのゲームの最大の強みの一つで、水圧で軋む艦体の音、遠くから近づいてくる何かの気配、そして静寂の中の息づかい——音だけで状況を把握しようとする瞬間が何度も訪れる。
世界観は設定だけで語られすぎず、プレイヤーが少しずつ状況を理解していく形式を取っている。なぜこの潜水艦はここにいるのか、この衛星に何があるのか、敵船は何者なのか——ゲームプレイの中でじわじわと輪郭が見えてくる構造で、設定が好きなプレイヤーは探索しながら世界の断片を集める楽しみがある。説明過多にならない抑制が効いており、想像の余地が残されている。
似たゲームとして真っ先に思い浮かぶのはSubnauticaだが、Darkwaterはあの孤独な探索よりも協力プレイと緊張感を前面に出している。Lethal Companyとも似た「協力してなんとか生き延びる」感触があるが、宇宙空間ではなく深海という舞台と、潜水艦管理というシステムが明確な差別化になっている。Among the Sleepやバイオハザードのような純粋なホラーゲームと比べると恐怖よりも戦略性が高く、ホラー耐性が低い人でもとっつきやすい。
プレイ時間はセッション単位で考えると1〜2時間程度のプレイが自然なサイクルになる。1周のクリアは数時間で達成できるが、難易度の違いやランダム要素、協力人数の違いによる体験の変化で繰り返し遊ぶ動機がある。Steam実績も用意されており、特定の条件達成を狙うプレイはやり込み層に響く要素だ。ただし、エンドコンテンツが豊富なゲームではなく、コアループを楽しむことが主眼のタイトルと理解した方がいい。
注意点として正直に触れておくべきは、インディーゲームとしてのポリッシュの問題だ。一部の挙動に粗さを感じる場面があり、大手タイトルと同じ完成度を期待すると違和感が出ることがある。ソロプレイは可能だが、このゲームの真価は複数人プレイにあり、信頼できる仲間がいない環境では体験が大きく落ちる可能性がある。また、ホラー要素はあくまでスパイスであり、純粋な恐怖体験を求めると物足りないかもしれない。
「信頼できる仲間と少し変わった協力ゲームを探している」という人には強く勧めたい。特に、ただ敵を倒すだけでなく、役割を分担しながら状況に対処するタイプのゲームが好きな人、雰囲気やサウンドに浸れる閉塞感のある世界観が刺さる人、そして¥840という価格帯でコストパフォーマンスを重視する人にはピッタリだ。逆に、完全ソロで遊ぶ予定の人、磨き込まれた大作体験を求める人、ホラーよりアクションを重視する人には向かないかもしれない。
宇宙の底、氷の下の暗闇で仲間と肩を並べる体験は、他のゲームでなかなか味わえない種類のものだ。
プレイヤーの声
👍プレイ時間: 104時間
とある配信者様のマルチプレイでの生配信を見て購入。 ボッチですがすごく面白くミディアムまでならクリア可能と難易度もほど良い感じです。 潜水艦バトルで普通に潜水艦の操縦室から武器選択で攻撃するよりも各武器のベイから攻撃を仕掛けた方が攻撃力か命中率みたいのが上がるなど細かい設定も面白い。 苦労しましましたが全報酬の潜水艦ゲットできました。 潜水艦バトルや潜水艦も自分の好みに設備を整える楽しさもありまだまだ飽きそうにありません。
👍プレイ時間: 3時間
フレンドと4人でプレイ。難易度ノーマル、初期艦を使い↑これくらいの時間でクリア。 他レビューでもあるようになんとなく遊べるが、ソロだと苦行だと思う。大体6割くらい進んだところで、飽きが来るので、あとはフレンドとの会話でクリアまで持たせる感じ。 というのも、探索フェーズと戦闘フェーズの代り映えしない感じがキツイ。マルチだと戦闘フェーズで操舵担当、雷撃担当と役割を交代したりして楽しめるが、探索フェーズのマップの少なさがどちらにしろキツイ。 ただ、開発が少ないのとアップデートで絶対面白くなるので、今のうちに買って少し遊んでみるといいかも。
👍プレイ時間: 6時間
ゆるーく遊べるCoopゲー。 FTL系の進行とLethal Company系の物品集めを組み合わせたような感じ。
出典: Steam ユーザーレビュー
スクリーンショット











